講義(電磁波デバイス工学)の工夫

自作のプリントを配布し、教科書として使用している。教科内容は論理の厳格な積み重ねを含み、そのため、学生は結論にたどりつくのに、いくつもの思考段階を経なければならない。Aが理解できなければ、Bにはたどり着けない。Bが判らなければ、Cが理解できない。以下、同様。そこで、学生が結論にたどり着けるよう、一段階終わるごとに、きめ細かく「まとめ」をおこない、授業にメリハリをつけている。この「まとめ」によって、学生はどこが重要なのかを認識できる。また、「まとめ」を読むだけで、授業の流れがわかるようにもなっている。一回の授業で、平均2題程度の「まとめ」に関連した演習もおこなっている。特に難問というわけではない。当然知らなければならない「基礎的内容」と、将来、卒業論文をまとめる上で必要となる「応用的内容」とを演習している。 学生がどれだけ授業に興味をもてるかは、学生自身の「理解」の深さに依存する。理解を深めるために、毎回宿題を出す。例えば、数式の導出では、大部分を、授業中に行うが、少し残し、その残した部分を宿題としている。次回の授業は、その解答から始まる。何人かの学生に解答を黒板に書いてもらい、間違い箇所の訂正や補充をおこなう。学生の理解の度合いが把握でき、以後の授業の参考になる。授業のスピードが早すぎないか? 私自身の反省材料にしている。