私が担当している講義科目でも、一年生が主に受講する英語音声学での工夫をご紹介しようと思います。講義科目などでは学生が視聴者のような気分で座っていることも多いように思います。学生により深く内容を理解してもらい、知識を積み重ね、応用できる力をつけてもらうよう、私の授業では次のようなことを行っています。
- 講義の間にはたくさんの「問題」を挟んでいます。問題を解くことで、聴いて理解できたつもりでも、実際は理解出来ていない箇所に気付くことが出来るようです。
- 問題を解いている時には教室内を廻り、質問を受け、アドバイスをします。講義の途中では中々質問出来ない学生が多いです。しかし、みんなで協力しながら問題を解いている時であれば、教員を呼び止めて質問する学生がたくさん出てきます。そして質問を受けることで、学生にとって理解しづらかった箇所はどこなのかが特定でき、説明を加えるなどの対処をすることが出来ます。
- 時折、授業で学んだある事柄を、ご家族かお友だちに説明し、どのような反応があったかを書き留める…という宿題を出します。言語学の基礎知識のない人に説明するためには、しっかり理解し、どのように説明すれば理解してもらえるか、プランを立てなければなりません。説明すると、内容を楽しんでくれる場合も多いようです。