プロジェクト実習・制作Ⅰ

「プロジェクト実習・制作Ⅰ」は、システムデザイン学科の、クリエーティブ系、テクノロジー系、マネジメント系の三つ系からなる、「ものつくり」の着想段階より製品外観設計、製品のメカニズム設計、制御設計、実装設計、製品開発の出口となる生産マネジメントまでの「総合デザイン」を、実習を通して習得する事を目的としている。 実習方法は、三つの系に配属されているゼミ生を各系より1名、計3名で一つのチームを構成し、チームワークで出題された製品開発テーマに沿って独創的な新製品開発を各チームが行う(コンペ形式)。製品開発テーマは、2007年が「地下鉄空間を活用した製品」2008年が「高齢化社会のための製品」2009年が「安心、安全を重点とした製品」、2010年が「10代にうける製品」である。製品開発に重要な課題が各専門分野より出され、各チームが開発している製品にそった回答を求める。各課題に適切な解が出るまでは、その専門分野の得点は得られない。ただし、実習時限を問わず、教員は各チームから質問をいつでも受けいれられる体制をしいている。成果は、成果発表会を設け、1次、2次審査を行っている。1次審査は各チームの成果物発表パネル、製品モックアップ、実装機構プロトタイプ、製品構成部材、量産方法、販売方法、需要予測と製品単価設定、商品パッケージデザイン、製品取扱説明書などを一同に集め、個別に質疑応答を行い製品開発に関する理解度を審査する。2次審査は製品開発着想、その背景調査から販売までのチームでの開発製品特徴、独創性等一連の実習成果を製品ポスター、製品フライヤーなどの販促物を全教員に配布しパワーポイント等を使用した総合発表内容の審査を行なっている。総合審査会議を開き、最優秀賞、優秀賞、クリーエーション賞、テクノロジー賞、マネジメント賞を選出し、表彰している。また、オープンキャンパスでの発表、校舎内での展示を行い、広く社会にその成果を開示している。 この「プロジェクト実習・制作Ⅰ」の実習教育システムは他大学同系統の学科では見うけられない極めてユニークで、教育効果の高いプログラムであるといえる。成果は、年々充実、高度化してきている。また、毎年、全教員でよりよい教育効果を上げるための実習内容見直しを行なっている。