オフィスアワー

学生の相談の応じる「開かれた窓」

大学教員の主な任務として、「授業を行なう」「自らの研究を深化させる」「各種の会議に出席する」などがありますが、個々の学生の相談に応じることも大事な仕事です。教員とコンタクトを取りたい学生が自由に訪ねて来られるように、特定の時間帯を設けて研究室に必ず待機しておく制度を、オフィスアワー制度といいます。 学生の相談事には、授業内容や学業上の質問がありますし、大学生活や進路に関わる場合もあります。時には、「サークルの顧問になってほしい」とか、「推薦状を書いてもらいたい」などといった頼みごとも含まれます。 法政大学の現状についていうと、オフィスアワーが制度として確立し、各教員の設定した時間帯がシラバスに明記されている学部と、まだこれからの学部があります。未設置の学部も、シラバスに教員のメールアドレスさえ明記しておけば、メールで相談事をしたり、面談する日時を予約したりできます。 要は、学生に対して「開かれた窓」を開けておき、学生と教員間の風通しをよくしようという姿勢でしょう。稼働したばかりのnet2010がこれから本格的に始動し、 各授業で「お知らせ」「掲示板」等の活用が一般的になれば、学生とのコミュニケーションがより増進するものと期待されます。

時には他の専門家との連携も必要

もちろん、学生の相談事のなかには、いわば個々の教員の守備範囲を超えるものもありえます。内容に応じて、学部事務や学生(生活)課、学生相談室など、学内諸機関と連携を保ちながら、適切な対応をすることが必要です。とくに精神的な悩みの場合は、生半可な忠告で逆に学生を追い込むことのないよう、専門の心理カウンセラーの指示を仰ぐことも大切です。また、学生のプライバシーに対しても、十分配慮しなければなりません。