「授業記録」を使った学生とのコミュニケーション
「授業記録」とは、学生が授業ごとに書いて提出する用紙のことです。私はA4サイズを使っています。罫線で囲まれた記入欄が授業7回分あり、表裏で半期の授業をカバーしています。学生は、授業の最後に「日付」と「授業のコメント」を記入します。記入時間は、平均5分程度。私は「教員のコメント」欄に書き、次回の授業で学生に返却します。
関西のある大学で使われていることを偶然知り、使ってみようと思い立ちました。「授業コメント」「コメントシート」など呼び方は様々ですが、すでに他大学でも授業や講義で使われています。 教員側の利点は、学生が毎回の授業をどのように理解し、どう思ったかが授業直後にわかることです。「○○の部分が難しくて、よく理解できませんでした」というコメントがあれば、次回の授業で再度説明することができます。また、教室外学習と関連付ければ、コメントは単なる感想ではなく、調べて考えたことの記録にもなります。
学生には、「教員はコメントを書かないときもある」と断っていますが、できるだけコメントを書くようにしています。学生から見れば、自分の書いたことに教員が個人的に反応してくれるので親近感が湧くようです。このように、授業記録は、読むだけでなく、「返す」ことで、学生とコミュニケーションが図れる便利なツールです。