私の授業のひと工夫 第14回

●学習意欲を引き出す教員のキャリア紹介

 学生の授業参加意欲を高めるものは新しい知識への探究心だけではなく、それを教える教員への好奇心も大きいものです。ところが、殆どの学生は講義する教員のキャリアを知ることもなく授業に入っているのではないでしょうか?

 そこで私の担当する授業の初回では講義内容のガイダンスだけではなく、自分自身のキャリアをキャリアカウンセリングで使われているライフラインチャート(モチベーション推移)にして紹介しています。

 ライフラインチャートは自己の価値観の理解のために学生の就職指導やキャリア教育の教材としても用いられるものですが、私の社会人のスタートから大学教員に至るようになった経緯を話した後に、自分のキャリアを分析して発見したことを伝えます。

【例】
「キャリアは思った通りにはいかないが、やった通りになった。」
「自分の意志だけではなく、社会環境に大きく左右されていた。」
「失敗したときの方が、経験にも記憶にも大きい財産になった。」
「仕事において、嫌だということと出来ないということは別だ。」

 このように自分自身をキャリア教育の教材にすることによって、担当教員の研究者・教育者としての問題意識と研究意欲を学生に伝えることができ、当該授業への興味や向学心を引き出せると思います。(初回ガイダンス後に引き込まれたという感想が多いです。)

 これはキャリア教育系の授業ならではの手法かと思いますが、学生自身に書かせてみたり、ゲスト講師を招いた時などにも活用できると思います。

14_image